一緒に寝ている人のいびきがうるさくてストレスに感じている方や、ストレスによっていびきがうるさくなることに悩んでいる方も多いかもしれません。どうしてストレスを感じると、いびきがひどくなると感じるのでしょうか?
今回は、ストレスといびきの関係性やいびきがうるさいときの対策方法、いびきをかく病気について解説します。
ストレスがいびきの原因になる!
ストレスは寝ている間のいびきの原因になっている場合があります。まずは、ストレスといびきの意外な関係性について見ていきましょう。
ストレスが口呼吸の原因に!
ストレスを感じている状態にあると、脳は通常時より多くの酸素を必要とします。人間は普段は鼻呼吸をしていますが、ストレスを感じた状態ではより多くの空気を取り入れるために、口呼吸がメインになります。
この口呼吸がいびきの大きな原因なのです。寝た状態で口呼吸を続けていると、舌がだんだん喉の方に下がって行きます。そうすると気道が狭まり、呼吸に応じて口の奥の軟口蓋(なんこうがい)と呼ばれる部分が空気の流れで振動しやすくなります。このとき、振動によって起こる音がいびきの原因です。また気道が狭くなることで空気を吸い込みづらくなるので、より強く呼吸をしようとし、いびきが強まります。
疲労とストレスがいびきを生む
疲労とストレスを多く感じているときは疲れた身体を休めるため、いつもより睡眠時の筋肉の弛緩が強くなります。すると気道の筋肉も緩んでしまい、喉を塞ぎより大きないびきが出てしまうのです。
いびきがストレスになるときの対策
ご夫婦やカップルなど一緒に寝ている人のいびきの音が、ストレスになるときの対処法についてまとめました。
別室で寝てみる
まず、一番効果的な方法がいびきをかく人と別室で寝ることです。場合によってはいびきをかいている人に相談し、理解を得た上で別室に移動するとよいでしょう。
耳栓を使用する
耳栓を使用し、いびきが聴こえないようにするのも有効な手段です。別室に移動する必要がないので、いびきをかく人と一緒に寝ることができます。ただし、目覚まし時計が聴こえづらくなるのが欠点です。
横向きに寝てもらう
いびきをかいている人に横向きに寝てもらうのも効果的な方法です。いびきは舌が喉の奥の方に落ち込み、気道が狭くなることで軟口蓋が振動し発生します。横向きに寝ると舌が喉の奥にたれ込み、気道が狭くなることを防ぐことが可能です。
つまり、いびきの減少や音量の低下につながります。何か特別なものを用意する必要がないので、リーズナブルにできる方法ですね。
いびき解消グッズを使用する
最近では、いびきを解消する便利グッズが多く販売されています。口呼吸がいびきの主な原因になるので、睡眠時に口が開かないようにし、鼻呼吸に導くテープなどの商品が代表的です。いびきがひどい場合にはいびきをかいている人に、マウステープ付けて貰うのも有効な手段でしょう。
病気が隠れている可能性も
いびきはストレスになるだけでなく、実は深刻な病気のサインだったりもします。いびきをかいている人が抱えている可能性がある病気について見ていきましょう。
睡眠時無呼吸症候群かも?
いびきは鼻づまりや疲労、風邪、ストレスでも発生しますが、実は睡眠時無呼吸症候群という大きな病気が隠れていることがあります。
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)とは寝ている間に呼吸が止ってしまったり、止りそうになったりする状態が何度も繰り返される睡眠障害です。寝ている間の呼吸には全く自覚症状がないので、なかなか気付けず潜在的な患者様が多くいるとされています。
睡眠時に呼吸が十分できないことにより血中の酸素不足や、血中酸素濃度が下がると、その不足を補うために脳は心拍数を上げさせます。また無呼吸の状態になると短時間脳が覚醒してしまうので、十分に睡眠を取ることができなくなり睡眠不足に陥ります。
その結果、昼間に強い眠気やだるさ、集中力の低下が発生するのです。これは非常に強烈な眠気なので、運転中に発生すると危険なだけでなく、日常の中での思わぬ事故につながりかねない、恐ろしい病気とされています。きちんとした治療法が確率されているため、睡眠外来などの専門の医療機関を受診することが大切です。
専門家に相談しよう
あんまりにもいびきがひどい場合や、ストレスに感じるときは負担になり過ぎる前に専門家に相談することをお勧めします。「たかが、いびき」と思って放っておくと、一緒に寝ているパートナーには大きなストレスになっていることが多くあるのです。睡眠時無呼吸症候群の可能性も考えられるので、専門家への相談が何よりでしょう。
いびきはかいている本人には自覚できないだけに より慎重になる必要があります。また一緒に寝ている人のいびきがストレスになっている場合も、早めにご本人と専門家に相談することが大切です。
いびきのストレスゼロへ!
いびきはかいている本人にはあまり自覚がないものの、一緒に寝ている人に大きなストレスになっていたり、深刻な病気が隠れていたりする場合があります。いびきがストレスになる場合は、早めに対策を講じましょう。その対策によっては、いびきをかいているご本人にも協力を仰がなくてはいけません。
加えて、いびきは睡眠時無呼吸症候群の可能性があるので、たかがいびきと思わずご本人と周りの方がケアをしていくことで、いびきのストレスゼロを目指しましょう。